下水管渠の調査は、目視観察、鉄筋探査、採取したコアの圧縮強度や中性化深さ、リバウンドハンマーによる反発度測定、非破壊試験による断面厚推定や強度推定、管路の勾配を確認するための管底高計測、水深と流速の調査などを行います。

目視観察および打音検査により、コンクリート表面のひび割れ、浮き、鉄筋腐食、骨材の露出、漏水などの劣化・損傷を観察し、位置、大きさを記録します。

躯体からコアを採取し、強度試験と中性化深さ試験を行います。また強度試験を行う前に、コアの弾性波速度を測定することにより、非破壊検査である衝撃弾性波法による強度推定の精度を上げることができます。

下水の使用されているコンクリートは、化学的腐食を起こしている場合があり、弾性波の表面伝搬速度が遅くなります。衝撃弾性波法を用いて、コンクリート強度や断面厚を推定し、ひび割れの深さを測定します。リバウンドハンマーを用いて反発度や強度を推定することもあります。
耐震診断調査で、構造物の図面等がない場合は、電磁波レーダ法による鉄筋探査を行います。