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杭の健全度調査


杭の衝撃弾性波探査(インティグリティ試験)

インティグリティ試験は、杭の健全性を判定する技術として、最も簡便な方法であり、既製杭、鋼管杭および場所打ち杭はもとより、深層混合処理工法による柱状改良体の施工管理や品質管理にも用いられています。
インティグリティ試験は、杭頭をハンマー等で打撃して弾性波を発生させ、その振動応答を杭頭又は杭の側面に押し当てたセンサーで測定します。

この試験は、以下のようなものに適用が可能です。

  • 杭長の推定 
  • 損傷部(クラックや断面欠損)の有無と位置の測定
  • 杭の支持力の推定
  • 根固め部の有効長さの推定(埋め込み杭)
  • 杭のヤング率(微小ひずみ領域での動的なヤング率)の確認
  • 杭周面の定性的な摩擦性状の推定
インティグリティ試験測定装置
インティグリティ試験イメージ図
表-1 試験装置の基本仕様

 

項 目

内 容

記 事

 

 

装置本体

入力チャンネル数

4ch

加速度2ch,ひずみ2ch

A/D速度

200μs 以下

50, 100,200μs

データ長

8000以下

任意

A/D変換精度

12ビット

 

トリガー方式

プレトリガー

 

測定周波数

800Hz, 2,000Hz

ローパスフィルター内蔵

 

 

加速度計

加速度レンジ

30, 100, 300 G

最大加速度300G

構造

圧電型

低インピーダンス型

周波数範囲

10,000Hz

衝撃型

最大加速度

5,000G

最小感度 1G

マウント

メカニカルフィルター

2,500Hz以下

 

ひずみゲージ

 

ひずみレンジ

300,1000,3000μストレイン

 

ゲージの種類

箔ゲージ

5mm1軸2線式

接着方法

瞬間接着剤

シアノアクリレート系

ブリッジ

4ゲージフルブリッジ

1アクティブ3ダミー

インティグリティ試験実施状況

測定結果の評価

測定結果の評価は、『橋梁基礎構造の形状および損傷調査マニュアル()』や『既存杭等再使用マニュアル()』によると、「A.健全性が高い場合」、「B.部分的な損傷の疑いがある場合」および「C.杭の全断面に及ぶ損傷の疑いがある場合」の3項目に大別することができます。
杭に損傷の疑いがある中間反射が見られた場合には、柱状図等の地盤情報(地盤構成、N値)や継手深度等の杭の仕様を考慮したうえで評価します。


A.健全性が高い場合

  1. 先端反射が明瞭である
  2. 先端反射以浅に、損傷を示す下向きの反射が見られない
  3. 先端反射が不明瞭な場合でも、それ以浅に損傷を示す下向きの反射が見られない
健全部測定結果波形

B.部分的な損傷の疑いがある場合

  1. 先端反射が認められるが、それ以浅に損傷を示す下向きの反射が見られる
  2. 杭頭付近に部分的な損傷がある場合、杭頭部の波形が乱れる
部分損傷部測定結果波形

C.杭の全断面に及ぶ損傷の疑いがある場合

  1. 損傷を示す反射がほぼ等間隔で繰返している
  2. 杭頭付近に全断面に及ぶ損傷がある場合、杭頭部に多重反射が生じる
全断面損傷部測定結果波形

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